解体 |
ゴミの片付けに数ヶ月の期間を要したが、家を壊すこと自体に かかった時間は数時間であった。 重機械による解体が始まる直前まで、ゴミ出しと必要な物の 運び出しに翻弄された。特にカミさんは、直前になって台所で まだ見ていない箇所を発見し、そこから大急ぎで食器などを 汗をかきながら運び出していた。 ようやくその作業も終わり、いよいよ解体作業が始まった。 まずは、家の道路側に植わっている大きな「もちの木」を 取り除くことから始まった。 かなり大きな木で人間の手ではびくともしないのに強力な重機 の力にかかるとひとたまりも無い。次々と太い枝をもがれ幹さえも 折られてしまった。この木は我が家の東南にあり、続いて東南に ある1階の玄関から壊されていった。 重機の恐るべき破壊力によって家は簡単に崩れていった。 1階の一番古い部分は築50年以上経っているから脆い。 しかし2階部分の半分以上は築20年程度しか経っていないから 比較的頑丈だった。それでも重機に何回か押されると簡単に 崩れていく。 解体は1階の玄関部分、2階の7畳半の部屋、2階の8畳の部屋、 2階の6畳の真ん中の部屋と続く。 重機の操作者は外側に瓦礫が落ちないように家を壊しつつ、その 残骸の上に乗り上げながら漸進する。大きな柱もあとで分類しやすい ように適当に細かく砕いていった。 我が家で一番の難関は外階段である。鉄製の重いものでかなり丈夫だ。 重機はそれすらもまるで「アメ」をひねるような容易さでバラバラ にしていった。 娘の部屋があった部分もベランダが隣接していて丈夫な構造に なっている。この部分も操作者は慎重にアームでとっかかる箇所を 選び少しずつ壊していく。 最後に残ったのが北西の方向に位置していた2階が我が家の台所 だった部分だった。ここまでの作業でかかった時間がたったの 1時間である。 家の解作業の手順をよく知らなかったが、最初の日に隣と隣接して いる面と道路側の面を覆い隠すようにテント地の布を張る。その 翌日には重機によって家を完全に破壊し、それから徐々に分別しながら 出たゴミをトラックに詰め込んで運び去るのである。 豪快な家の解体現場を見て、あれほど丁寧にゴミ出しをする必要が あったのか一瞬疑問に思ったが、ゴミを丁寧に片付けたからこそ この日があるものと思う。 家の解体作業を家族5人全員が見ることができた。 |
by 1manpo_club
| 2008-07-26 12:27
| 家
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