「暗闇の教室」折原一 |
二段組みで500ページ近い大作である。 連続殺人が起きるが最後の最後まで犯人は誰か分からなかった。 そして犯人が分かってもなお、その意外性に驚いた。 思わず読み返した程である。 ダムに沈んでいた緑山中学校の校舎が渇水のため姿を現した。 「秀才」を中心とした悪ガキグループ4人組は肝試しに その中学で一夜を明かすことになる。折しも未曽有の台風が 近づきつつあった。 若い女性を次々殺した浦田清や過激派グループで大量殺戮を 行った女性闘士那珂川映子もまた追ってを逃れ、緑山中学に 近づいて行った。 緑山中学校校長の片岡雄三郎の特別講義テープの記録が ストーリーの合間に挿入される。 ようやく校舎に辿りついた4人組は蝋燭を中心として 肝試しの怪談百物語を始める。恐怖の話が続く中、やがて 不可思議な身も凍るような現象が周りに起こり始める。 事実なのかそれとも想像の産物なのか? やがて療養所に見舞いに出掛けてきた教師の高倉と女子生徒 数名が台風のために道に迷い緑山中学に辿り着く。共に恐怖の 一夜を過ごした彼らは、救助隊に助けられる。 そして25年の月日が経つ。教師の高倉はふとしたことから 25年前の記憶を失い、かつての教え子にあの夏の出来事について 訪ね歩く。ちょうどそれと同期して関係者の元に奇妙な 手紙や電話が届く。「あの夏のことを覚えているか?」と。 25年前と同じように渇水のためダムの底に沈んだかつての 緑山中学が姿を現した。大人になった彼らはそこで同窓会を 開くことになり集合した。そこで25年前の真実を知ると 同時に謎の復讐者の手によって次々と殺されて行く。 一体誰が犯人なのか?最後に明かされる驚愕の事実。 日本推理作家協会受賞作「沈黙の教室」から5年経って この作品が発表されたという。順番は逆になったが次に読むべき 氏の作品はそれだ。 2013年6月27日(木)の実績は、 9909歩 でした。 平均 10934.0 合計 30647986 日数 2803 瞬間年間歩数 3990908 直近10日間平均 10857.1 |
by 1manpo_club
| 2013-06-27 12:30
| 本
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