失業 in America |
経済が低迷している今、失業すると大変である。 日本ではまだ終身雇用制度がまだ生きているが アメリカは容赦はない。ある日急にリストラに会うと、それまでの生活が 成り立たなくなる。仕事があることは幸せなことなのだ。 「週間ダイヤモンド」の特別レポート(第142回) 『アメリカで今、失業するということ ジャーナリスト・長野美穂』 より記事を一部抜粋した。 -------------------- メンテナンス業を専門とするロベルト・レイノソ、40代の男性。玩具メーカーのメンテナンスの仕事をしていた彼が、リストラを言い渡されたのは数ヵ月前だった。給料6ヵ月分の退職金を受け取り、即クビになるか、パートタイムで契約として働き続けるかの選択を迫られ、やむなく週20時間勤務のパートタイムで働くことを選択した。職探しをする間、州から一部出る失業保険を当てにしていたのに、書類を送っても、4ヵ月間音沙汰なし。リストラ前は、2階建ての大きなビルのメンテナンスを一日中ひとりで仕切っていたという。 -------------------- サンノゼに住む建築家で59歳のジョン・ナイトは、8年勤続した大手建築会社の職を2009年に失った。建築家としての経験は20数年以上。採用や人事も任されていたマネージャークラスだった。失業してから2年間で400通の履歴書を送ったが、面接までこぎ着けたのはたった4件だ。不況でベイエリアの建築業界の需要がどっと落ち込み、気がついたらリストラされていた。 教師である妻の収入は年間3万6000ドル。彼の元の年収の3分の1ちょっとだ。何とかそれに頼って生活しているが、妻の学校では教師への健康保険の負担がない。日本のような国民健康保険制度が存在しないアメリカでは、一家の大黒柱が職を失うと、家族全員が一気に保険を失うことになるのだ。家族が病気になったときのために、あらゆる節約をし、自腹で月800ドルの健康保険を家族のために払い続ける。 -------------------- ミシガン州の北部の小さな街に住むデイブ・ブリッカーも、50代半ばでレイオフされた一人だ。彼は、33年勤続した印刷工の職をこの9月2日に失った。20歳の時から地元の新聞社のプレスルームでインクにまみれて新聞を印刷してきた。しかし、6月にリストラを宣告され、その3ヵ月後が最後の勤務日になった。人生の半分以上の33年間の時を過ごした職場から、突然、追い出される。その体験をデイブは「家族を失ったような気持ち」と表現した。デイブに会社がオファーした退職金は12週間分の賃金のみ。会社の健康保険も3ヵ月後には切れる。妻が自宅で託児所を開き、一度に6、7人の子供を預かって面倒をみて収入を得ているが、この先それだけではとてもやっていけない。クルマがすっぽり埋もれてしまうぐらい雪が積もる豪雪地帯だけに、冬の暖房費が膨大にかかるのだ。短大に通う娘と高校生の息子がいる。教育費はまだまだかかる。 -------------------- 失業の痛手を最も受けやすいのが、一家に稼ぎ手が一人しかいない場合だ。特に、幼い子供を抱えたシングルマザーが職を失うと、生活は一気に貧窮してしまう。サウスサイドと呼ばれるロサンゼルス南東のコンプトン地区。ギャング同士の抗争が繰り返されてきたこの地域で、2歳の息子を抱えるケリー・ウォーレン、40歳は1年前に失業した。パートタイムでお年寄りのクライアントの自宅を回って身の回りの世話をする仕事をしてきた。時給は8ドル。しかし、金利20%以上という高利で借りていた車のローンが貧困への入り口だった。 低所得で頭金もクレジットヒストリー(返済履歴)もない彼女の場合、高額なローンを借りて、中古車を手に入れるしか、クルマ社会のLAで生きていく術はなかった。クルマがなければ、仕事もできない。コツコツ払っていたが、どうしても資金が工面できず、支払いが遅れ1年前にとうとうクルマが差し押さえられてしまった。クルマを失えば、訪問先を回ることができない。翌日、仕事を失った。現在は政府の生活保護手当を月に200ドルから300ドル受け、政府から支給されるフードスタンプと呼ばれる食料配給券でパンやミルクなどの食料を手に入れている。この1年間、100通以上の履歴書を送ったが、高校中退の学歴ではねられてしまうことも多い。ファーストフード店で時給8ドルの仕事を見つけたが、多くの失業者が同じ店の職に応募し、結果、一人ひとりの労働時間が短縮され、満足に稼げなかった。使用料の高いプリペイド・デビッドカードに手を出してしまい、税務署からの追徴金もあって、現在の借金は1万ドル程度。 夜中に借金取りが電話してくることもある。2歳の息子の父親は現在刑務所に服役中。結婚はしておらず、養育費は一切もらっていない。 -------------------- かつては高価なスーツに身を包み、マンハッタンを闊歩していた女性。彼女は今、自転車にサンダルでロサンゼルスの街をゆく。別れ際、甘い物は好きだけど、虫歯にならないようにあまり食べないようにしているのだと言った。歯科医の診察をカバーする健康保険に入るお金がないから、と。つい1年前まで10万ドル以上の年収をもらい、ニューヨークの高級レストランで投資家を接待していた金融のプロフェッショナルが、今は、虫歯ができても、歯医者に行くことができない。 円高ドル安の今、1ドル76円ということは、年収10万ドルは昔は 1000万円以上だったが今では760万円になることを意味する。 1ドル100円になる時はくるのだろうか? 2011年10月4日(火)の実績は、 10265歩 でした。 平均 11071.4 合計 25574918 日数 2310 瞬間年間歩数 4041058 直近10日間平均 9956.7 |
by 1manpo_club
| 2011-10-04 12:30
| マネー
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